泪の理由

f:id:tsushimamiyuki:20180307122730j:plain

わたしは小さい頃から良く泣く子だった。

 

 

幼稚園の頃のわたしは、

 

お母さんとお父さんが仕事に行くとき

 

妹たちと喧嘩したとき

 

幼稚園のお友達に怒られたとき

 

道路で転んで膝を擦りむいたとき

 

着たくもない服を着せられたとき

 

ずっと泣いてた。

 

 

小学校のわたしは、

 

勉強がわからないとき

 

一番が取れなかったとき

 

クラスメイトに「デブ」「ブス」「髪の毛ちんちくりん」って言われたとき

 

お父さんに怒られて外に出されたとき

 

いとことバイバイするとき

 

泣いてた。

 

 

中学生になって初めて、

 

映画を見て泣いた。

 

次の大会に進めなくて泣いた。

 

大会で勝って泣いた。

 

好きな人に彼女ができて泣いた。

 

 

高校生のころ

 

好きな人に告白して、振られて泣いた。

 

身近な人の死に直面して、泣いた。

 

受験期は、何度もなんども、毎晩のようにベッドの中で泣いた。

 

先生や仲間に見下されて、泣いた。

 

 

 

まだまだ、たくさんあるだろうけど、もう思い出せないや。

 

 

 

そんなわたしも最近、

 

悲しそうなお母さんの横顔を見ると、泣きそうになる。

家族が悲しそうな顔をしていると、泣きそうになる。

 

今までも、同じ表情を何回も見てきたけれど、これがお母さんの「涙」を堪えている顔だって、何にも気づかなかった。

 

考え事をして泣きそうになると、黙って一点を見つめて、わたしたち子供の前では決して涙を見せない、わたしのお母さん。

 

車の中で喧嘩したとき、ルームミラーに映る、涙目のお母さんの顔。

 

夜中、寝ようとしても寝られなくて、ため息と寝返りの音ばかり聞こえてくる、わたしのお母さん。

 

でも朝になれば、いつも通り朝ごはんを作ってくれる、お母さん。

 

何ヶ月も、部屋にこもって、感情を出すことも忘れ、感情を失ってしまったお母さん。

 

 

やっと今、ちゃんと笑っているお母さんの顔を見れるようになった。まだその奥には、真っ黒い塊が見えるけど。

 

 

大人になると、母になると、こんなにも涙を我慢しなければいけないのだろうかと、不思議になる。

 

そんな母を見ているから、大人になると、涙を我慢しなきゃいけないと思ってた。それが強くなるってことだと思ってた。

でも、人間そんな強くなれないし、歳をとったら、もっと弱くなるって知った。いろんなことを知りすぎて、弱くなる。

 

 

子供の前だろうが、親の前だろうが、他人の前だろうが、こらえきれず出てきた涙が、本当の涙なのに、本当の感情なのに、どうして人は、その感情を押し殺してしまうのだろう。

 

 

わたしは、どんな時でも、誰の前でも、泣きたい時は泣く。

 

生まれた頃は、気づいてもらうため、

そして悲しみや悔しさを表現するための涙に変わり、

今では感情がピークに達しとき、どんな感情であれ涙がこぼれてくる。

 

もっと泣こう。もっと笑おう。

 

そんな、能面みたいな顔して、楽しい時だけ表に出てくる感情なんて、自分でコントロールできる感情なんて、感情じゃない。

 

 

もちろん、場をわきまえることも大事だけど、

本当に大好きで大切な人たちの前でなら、たまには思いっきり、吐き出してほしいと、

思いっきり泣いていいんだよって、母をみて感じました。

 

「産声を上げる」のが生まれて初めての仕事と言われるように、わたしたち人間は、涙をもっと大切にしていいとおもう。

 

涙を流すことは、悪いことじゃない。わたしたち人間の仕事。

 

感情は経験から生まれ、いろんな経験をして、感情が豊かになる。乏しくなる人だっている。

 

でもね、だから涙の理由って、一生増えると思う。

感情の山がどんどん増えて、それぞれの山がどんどん高くなっていく。

 

感情に左右されるのが時間の無駄、なんて言われてしまう時代になっちゃったけど、感情にこそ、時間を取られる人生を歩んでいきたいなと、わたしは思うの。

 

誰かを心配したり、誰かにドキドキしたり、頭の中がそれだけでいっぱいになって、

その時は、「もっと他のことできたのに全然手につかなかった・・」っていうかもしれないけど、それはちゃんと経験になってるから。

 

 

感情を持つことは素晴らしいことだし、自分に感情を持ってくれる人がいるのはもっと素晴らしいこと。

 

イライラしたり、鬱陶しかったり、おせっかいだなあと、嫌いになりそうになったりもするけど、みんなから無視される人より、何百倍も幸せなこと。

 

 

周りの目なんて気にしないで。

 

今の自分が生きたいように生きて。

 

お母さん、お母さんの人生は、まだまだこれからだよ。

 

これからの楽しい明るい未来のために、たくさん泣いて、たくさん笑っていこうね。

 

 

ねえお母さん、家族っていいね。

 

何にも言わないけど、みんなお母さんのこと心配してるし、みんなお母さんのこと、大好きだよ。

 

 

娘3人の中で一番素直じゃないし、一番わがままで一番喧嘩してるけど、わたしも、妹2人になんか負けないくらい、お母さんのこと大好きだからね。忘れちゃダメだよ。